「スポーツの多様化で身体を守る:成長期に必要なマルチスポーツのすすめ」

バク転

こんにちは!バク転PTです!

日本人のみなさんは、

中学校に入ってから1つの競技、スポーツしかやったことないよーと言う方がほとんどだと思います。

この競技の偏りが、

怪我のリスクを大きくしている

と言われるとドキッとしませんか?

今回はそんなマルチスポーツについてお話ししていきます!

マルチスポーツ(複数のスポーツを組み合わせること)には、障害予防の観点から多くのメリットがあり、特に若年層において重要視されています。

以下に具体的なメリットを論文を元に解説します!

身体の偏りを防ぐ

一つのスポーツだけに集中する「スポーツ特化」は、特定の動作や筋肉ばかりを使うため、身体のバランスが崩れやすく、特定の部位に過剰な負荷がかかりやすいです。

特に、サッカーや野球など一方向に動作が偏るスポーツでは、筋肉の片側にだけ負荷がかかりやすく、故障リスクが高まります。

これに対し、複数のスポーツを行うことで、異なる筋肉群や動作を使うため、身体全体をバランスよく鍛えることができ、障害のリスクが減るとされています(Myer et al., 2015)。

過度な練習による疲労性障害の予防

若年アスリートが一つの競技に過度に集中すると、疲労が蓄積しやすく、疲労骨折や筋肉・腱の炎症などの障害を引き起こしやすいことが報告されています。

しかし、

異なるスポーツを組み合わせると、同じ部位に連続して負荷がかかることが少なくなるため、疲労を分散させる効果があります(Jayanthi et al., 2013)。

例えば、バスケットボールと水泳を組み合わせることで、筋骨格系に対する負荷が変わり、全身の疲労回復が促進されます。

心理的な負担軽減

単一競技への専念は、特に若年層にとって心理的なストレスを引き起こしやすいです。

競技での成功や目標達成に対するプレッシャーが高まりすぎることで、燃え尽き症候群に陥るリスクが高まります。

マルチスポーツを行うことで、異なる活動や環境に触れる機会が増え、心理的なリフレッシュ効果が得られるとされています(Côté et al., 2009)。

これは、競技を続けるモチベーションの維持にもつながり、結果として長期間にわたる健康維持と障害予防に貢献します。

運動能力の向上と障害回避

多様な動作経験は、基礎運動能力の向上に役立ちます。

異なるスポーツで培われた柔軟性、バランス感覚、協調性などは、競技特化スポーツにも応用でき、動きの多様性を持つことで怪我を避けやすくなります(LaPrade et al., 2016)。

たとえば、体操の柔軟性やコントロールの技術は、サッカーやバスケットボールにおいても怪我の回避に役立つ要素となります。

終わりに

マルチスポーツは、身体のバランス、疲労の分散、精神的なリフレッシュ、運動能力の多様化などの観点から、障害予防に非常に効果的です。

若年アスリートにおいては特に、早期のスポーツ特化を避け、様々なスポーツに取り組むことが、長期的なパフォーマンスの向上と健康維持に寄与します。

一途にやり続けることが美しいとされている日本で汎用化させるのはまだ難しいですが、

「マルチスポーツの時代」がそこまできていると思います。

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