こんにちは!バク転PTです!
みなさん、怪我怖くないですか?
僕は怖いです。実際に大きな怪我をして手術をした経験があります。
中学3年生のときに2回半捻りの着地で左膝の前十字靭帯を断裂しました😭
体操では肩、肘などの上肢の障害だけでなく下肢の障害も多いです。
とくに膝です。膝膝膝。
今回は理学療法士として、膝関節、特に前十字靭帯損傷後リハビリのことについてお話ししていきます。
膝のタイプは3パターン
まずは膝には形態的な個人差があることを知っておきましょう。
個人差があることを理解することで、
「あの子は術後膝がすぐに伸びたのに、この子は伸びないな、リハビリが悪いのかな?」
となることも少なくなるでしょう。
膝は屈曲タイプ、0°タイプ、過伸展タイプの3つに分けることができます。
屈曲タイプ:これは仰向けに寝ている状態でも、太ももを上から押して膝を伸ばした状態でも膝の裏が床と接触しないタイプの膝です。
0°タイプ:これはその名の通り、仰向けに寝ていても、踵を持ち上げて過伸展状態にしようとしたとしても床面にピッタリくっついている状態です。また、仰向けに寝ている状態で膝が浮いていたとしても、押し込んで床につくことができれば0°タイプとなります。
過伸展タイプ:これは仰向けに寝ている状態で、太ももを押し込み、踵を上にあげると、膝裏が床についた状態で踵が浮き上がるタイプです。
この3パターンの膝の種類をしておくことも重要ですが、関節のあそびの大きさを知ることも重要です。
関節のあそびの大きさは「ラックマンテスト」で知ることができます!
ラックマンテストのやり方はこちら
ひざを少し曲げ、太ももを押えて、下腿を 前方へ引きます。前十字靱帯断裂があると 下腿は前方へ引き出されます。90%以上の陽性率があります。
このテストの前十字靭帯の幅で関節のあそびの大・中・小を決めます!
- 大:10mm以上
- 中:7〜9mm
- 小:6mm以下
だいたいこれくらいです。
「え、それを知ってどうするの?」
こうなると思います。
膝のタイプ・関節のあそびの大きさを知ることでわかることを解説していきます。
術後のことが予測できる
皆さん術直後の可動域制限、特に膝関節伸展制限に悩まされた経験はありませんか?
私はあります。
その時患者さんによって可動域制限の程度がばらばらであることに気づきました!
その制限のされやすさ、されにくさを
膝のタイプ・関節のあそびの大きさ で予測することができ、術後のアプローチや術前リハに役立てることができます。
簡単にまとめると
制限強 屈曲膝>0°膝>過伸展膝 制限弱
制限強 小>中>大 制限弱
こうなります。
そこで皆さんは屈曲膝で関節の遊びが大きい人はどうなるのか、です。
ズバリ影響が大きいのは関節の遊び>膝のタイプです。
関節のあそびの大きさ「大」の過伸展膝が一番伸びやすく、
関節のあそびの大きさ「小」の屈曲膝が一番伸びにくいと言うわけです。
終わりに
今回は膝のタイプ。関節のあそびの大きさの違いによって、どのような影響があり、どんなことが予測できるかについて解説しました。
「それがわかって、どんなアプローチをしたらいいの?」
となっているかと思います。
次回から具体的なアプローチ方法や予測されやすい制限因子について解説していきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
参考文献 1)スポーツ外傷・障害に対する術後のリハビリテーション (改訂第3版)2022 園部ら
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